海外でも検証されている事実でありながら、この国では、国益に適さないとして、抑圧され、握り潰されようとした、放射能の人体にもたらす被害。最たるものが、美味しんぼ問題と思えます。
「放射能で鼻血」については、残念ながら、アメリカなど研究機関が論文などで正式に発表しているものなのですが、なぜか、この国はほぼ否定されたわけです。その理由ともうはっきりとしたものです。国益、もしくは原子力発電の利益と言い直しましょうか。
思想信条が、右であっても、左であっても、子孫へのリスクについての考え方は一貫すべきです。わたしなり、年寄りはまだしも、子供や孫の世代に言い訳のつかないことは残したくありません!ある学者が言われるように、原発が原子力爆弾のために存在するのであれば、二者択一をしなくてはいけないのかも知れません。
「放射性物質が付着した微粒子が鼻腔(びくう)内に入って低線量でも鼻血が出る現象はあり、医学的根拠がある」
美味しんぼ「鼻血、医学的根拠ある」 専門家ら反論会見 朝日新聞デジタル 5月24日(土)
人気漫画「美味しんぼ」で東京電力福島第一原発事故後の鼻血の頻発などが描かれたことをめぐり、専門家や健康被害を訴える当事者が23日、国会内で記者会見を開いた。政府や福島県が「風評被害を助長する」などとして事故と鼻血の関連を否定していることに対し、「因果関係は否定できない」と反論した。
住民の自主的な甲状腺検査に協力してきた北海道がんセンターの西尾正道名誉院長は「高線量被曝(ひばく)による急性障害に論理をすり替え、鼻血(との因果関係)を否定する『専門家』がいる」と批判。「放射性物質が付着した微粒子が鼻腔(びくう)内に入って低線量でも鼻血が出る現象はあり、医学的根拠がある」と指摘した。
記者会見に電話で参加した福島県内の母親は「漫画全体を読み、福島への愛情を感じた。子どもに鼻血が出ても、話を聞く前から因果関係を否定するような人たちに私たちは本当のことは言わない。国の責任で鼻血を含めた健康調査をしてほしい」と訴えた。
崎山比早子・元国会事故調査委員会委員(がん生物学)は「汚染地域は広範にあり、健康障害への懸念は鼻血どころでない。正確な情報を」と説いた。主催の市民団体代表は「鼻血の表現ばかりに焦点を当てて攻撃し、健康障害を訴える声を抑えつけている」と非難した。